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スクランブル交差点

12 08, 2010
大阪・神戸旅行 パート1 から読む

タクシーは桜ノ宮でわれわれを降ろした。

桜ノ宮。
知る人ぞ知る、大阪の中心部にほど近い高級住宅地である。(ラブホテル街)
ZENは天空にそびえ立つ7階建てのタワーマンションを指差した。

  「ここが私のうちです」

すげえ・・・・、こ、ここまでとは・・・・。
こんな高級なマンションは、I have never ever seen before.

「何㎡ あんだよ?」
「たしか250㎡ ほどです」
「ほんとかよ!」

われわれはマンションというとすぐに、「何㎡だ、それ?」 みたいな話になる。
ZENとわたしは  【こんな会社】  に在籍していたからだ。
狭いマンション売ってたな、一生懸命。

「奥さんもしもし。わたくし明和地所の田中と申しましてぇ。奥さまのお宅ではマンションなど・・・」
「あっ、ウチはマンションなんていらないから。一戸建てに住んでるから」
「ちょっと待ってくださいね、奥さま。・・・私ね、私はね。なんと一戸建てにお住まいの皆様に今日は投資用のマンションのご紹介でお電話させて・・・」
「いらないってば!」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。ね。そうでしょ?私は何も嫌がらせでやってるわけじゃないんですよ。一戸建てにお住まいの方々にですねぇ、住居とはあえて別に持つ、投資用・資産運用目的の素敵なマンションのご紹介を、とお電話取らさせていただいて・・・」
「だから、いらないって言ってるでしょ。なんか最近多いわよ、そのなんていうのエイワジショとかいうの」
「奥さま、奥さま、奥さま。エイワじゃありません。メイワ。メ・イ・ワ。私ども明和地所と申します」
「なんだっていいのよ、そんなこと」
「なんだっていいとは何ごとですか!」
「なんだっていいから、なんだっていいって言ってるんでしょ!」
「ちょっとお待ち下さい、奥さま。冷静になりましょうよ、お互いここは。・・・私どもクリオマンションシリーズという首都圏でナンバー3の供給実績を持つ分譲マンションを販売しておりま・・・」
「もういいって言ってるでしょ!あなた勝手に電話かけてきて何タラタラ言ってんのよ、このバカ!」
「バカとは何ごとですか!バカとは! 私が何か法を犯しましたか?私が奥さまを危険にさらしましたか?」
「あなたホンッとにしつこいわね。何なの?何なのよあなたは?!」
「私どもクリオマンションのメーーーワジショと申します」
「警察に電話するわよ、それ以上しゃべったら」
「あー、どうぞして下さい。どーーぞ通報して下さいませ。私は何も悪いことはしてませんから」
「上司と変わりなさい、上司と!あなたの上司と変わりなさいっ!!」
「私が営業1部3課の長でありますが?」
「・・・・(ガチャン)、、、、、ツー・ツー・ツー・ツー」

パピポポパポピポ (電話切られたら即座にリダイヤル)

「もしもし、奥さま。明和の田中ですけどお話の途中で電話切れちゃったみたいで」
「切ったのよ!分からないの?!」
「私ですねぇ・・・つまりその、奥さまを困らせようとしてこんなことやってるわけじゃな・・・」
「んもーーーーーーーーーーっ!!!いい加減にしなさいよ!」
「私はただ奥さまに投資用の所沢にある資産価値の高いマンションのご紹介をですねぇ・・・」

毎日がこうだった。
毎日、毎日、毎日、毎日。朝8時から夜の10時まで、営業部全員が受話器を持たされていた。
「受話器置くな!コノヤロー!受話器持ったまま次にかけろ!このヤロー殺すぞ!」
ヤクザじゃねーんだからさ・・・

まあ、上記の奥さまみたいのは、超見込み客なんだな。
ほとんどは、マンション、とか、明和地所、と言った瞬間に電話切られる。
つまり嫌でもなかなか電話切れない= 断りたくても断れない、人間なんだよな。
私もこんなふうな、ひどい最初の電話の状態から何度も何度も電話かけて、実際何戸も売ったね。
始終しゃべってりゃいつの間にか買うことになってるんだから、そりゃ売るわな、これが。
断れない人、律儀な人、性格の良い人。
明和地所ってのは、ほとんどの契約がそういう人に売りつけて営業利益を上げてるのが実際のところだった。

思い切り搾取されたね。
私は、明和地所に。
膨大な時間と労働。何度も休日を返上させられ、休みはおおよそ月1回。
労働基準法もへったくれもあったもんじゃない。
プライベートな時間も何もあったもんじゃない。
このことは一生忘れないし、忘れられないし、あえて憶えておこうと思う。
ただ、、明和地所よりひどい労働環境の職場って沢山あると思う。
明和地所は私に金をくれたし、結果的に営業スキルを身に付けさせてくれたし、さまざまな他人の人生を見させてくれたし、こういうときはこうするんだみたいな哲学までも授けてくれた。

ああ、明和地所よ。永遠たれ。(明和教)



桜ノ宮

わたしの希望で、マンションにほど近い酒屋に3人でビールを買いにいくことにした。

人通りの少ない街角にスクランブル交差点がひっそりとあった。

もうとっぷりと日は暮れており、灰色の街並みはさらに彩度を低下させていた。




      パ ー ト 6 へ



    (第5話でもまだ、ZENの家に入っていない!いつまでやっとるんや?)

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1 CommentsPosted in 旅行
-1 Comments
By 元明和社員12 08, 2010 - URL [ edit ]

とっても共感できます。
私も12~3年ほど前に明和をやめましたが、それはそれはスゴイ職場環境でした。
でも、その時に培った営業力や、交渉力、バイタリティーなんかは、確実に現職場でも役立っていて、未だに「良い経験をさせてもらったな」と本心から感じています。

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