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THE POLICE synchronicity concert Live at OMNI, Atlanta, Georgia

08 12, 2008
  ~ Sting を支えた2つの才能、
       Andy Summers、Stewart Copeland ~


久々に3人のプレイに心を奪われた。
TSUTAYAに「シンクロニシティ・コンサート」のディスクがあったので、ビデオで持ってはいるのだが借りてしまった。83年のアメリカ、アトランタでのライブ。ボーナストラックの最後の曲でびっくりした。なんと「Invisible Sun」をやってる。スティングがシンセを弾きながら歌う。この曲は私の思うポリス・ベスト5に楽に入賞。ポリスって最初はパンクロックのグループとして売り出した記憶があるのだが、こんな、荒涼とした気持ちにさせてくれて、更に人を途方に暮れさせる曲を作るなんてな。ポリスの曲ってのは後味に孤独が残る。殆どの曲がそうだ。

それにしてもこのライブ映像の演出の素晴らしさは注目すべきだ。おそらくスティングも大きくプロデュースに関わってるとは思うが、彼の完璧さを追求する姿勢がここそこに伺える。バックグラウンド・コーラスの女の子が3人居るのだが、右の女の子の背中には何もない。中央の子の背中にはアルファベットの「P」。左の子には「L」。そして衣装の前部は左の女の子だけに「LHS」と入ってて、中央と右の子はアルファベットなしのライン模様。まあどうでもいいことなのだろうけど、「LHS」って一体何の頭文字なのかと思う。Lonley he sings、Lullaby at Heaven's Sea、Luck Huck Suck。
アメリカのお客がとてもいい。サクラ使って歌わせたり躍らせたり、って嫌疑もあるけども、そんなことは最早どうでも良いくらいにライブ・ムービーとしての出来がよい。農場からそのままコンサートホールに来ちゃったような少女。曲を口ずさみながら踊り続ける髪を束ねた美人。天然パーマのアメリカのオタク風青年。これらが全曲のあらゆる所に登場し、イングランドから来たクールで壊れそうでもある3人の演奏をリラックスして楽しんでいる。束の間の夢の時間。
ライティングも絶妙だ。明る過ぎずムードを盛り上げる。そしてカメラの台数の異常な多さとカメラワーク、編集時の映像の加工など信じられない凝り方だと思う。こういうのを見ると、アングロサクソンは頑張ってるな、明日も生きていかなくちゃなと勇気が沸いてくる。

このライブの2年後の1985年、スティングはバック・コーラスの女の子をひとり引き連れて、ソロ活動を開始。ワールドワイドに人気絶頂のポリスが突然解散したのである。
メルボルンでのスティングのインタビュー映像。シンクロニシティー・ワールド・ツアーの最終日ということもあって、スティング本人も感傷的になるかも知れない、どうなるか想像できない、などと答えている。それにしてもブリティッシュ・イングリッシュだ。訛りはベッカムほどじゃないけど、似てる。何てさり気なくて、シャイで、かっこいい兄ちゃんなんだろう。すべての質問をはぐらかさず、その場で考えて答えている。素直な男だ。これは彼のソロになって初の映画「BRING ON THE NIGHT」を見ても分かる。とてもシャイで、素直で、自分の子供の出産シーンまでさらけ出してる。バンド誕生の映画。傑作だ。
スティングは廃人寸前のジャコ・パストリアスから電話がかかり、最早クスリでわけの分らないことをまくし立てる彼に対しても穏やかに答えたという。
「ジャコ。電話をもらえて嬉しいよ。でも僕が住んでるところはアメリカじゃない。ヨーロッパはもう夜中なんだ。」
作曲も作詞も出来て、ベースもギターも弾けて、ちょっとシャープした音程で歌も上手に歌える。更にその美男子はシャイで素直な性格。スティングの素晴らしさはここで語る必要もあるまい。
スティングを支えたバックの2人。このギタリストとドラマーも類稀なる才能を持ち(おそらく相当の努力も積んだ)、スーパーなブリティッシュ男児&アメリカ生まれの兄ちゃんなのである。



アンディ・サマーズ (Andy Summers、1942年12月31日-)

andysummers.jpg

小柄で目力の強いアンディ・サマーズ。
思わず話しかけるのを躊躇ってしまいそうだ。
この男のギタープレイは偏屈人間の極限とも言える。「こんなフレーズ弾くか?」の連続。まあ私はギターが殆ど弾けないのだが、究極の詐欺師のようなアンディのギターリフがかっこ良くてしょうがないのである。
ふと思うのだが、アンディのギターソロは、スティーブ・ルカサーやハイラム・ブロックのように盛り上げに盛り上げて「昇華」まで行かない。いつもそうだ。「俺はここまで弾くから、あとは聴く方で勝手に昇華なり何なりしてくれ」のスタイルじゃないかな?ラリー・カールトンのように鳴こうと思えば、アンディにとって簡単だと思うが、いつもそこそこの所で弾くのをあっさりと辞める。

アンディ・サマーズはポリスに参加する前に、カリフォルニア州立大ノースリッジで音楽を学んでいる。それ以前にロンドンである程度の成功を収めていたギタリストが、改めてお勉強しに合衆国に渡ったのだ。私の友人のギター弾きが言ってたのだが、アンディ・サマーズは「例えばCのコードを、ギターネックの端から端まで様々な場所で弾ける」ようなギタリストらしい。「色んな場所でCを弾くのは珍しいのか?」 「あそこまで行くと異常だね」 「それはカッコいいのか?」 「カッコいいね、凄まじく」。
この「シンクロニシティ・コンサート」に一つ難癖をつけるとすれば、ドラムの音は良く聞こえるのだが、ギターのヴォリュームが少し小さいのではないかということ。アンディは常に大きくポジションを変えながら何かやっているのだが、細かいとこまで聞こえないのだ。なんとかしろ。

『Walkin' on the Moon』
ベースもドラムもギターも超絶にカッコいい。カッコいいとしか言いようがない。これはスタジオ版よりある意味迫力、深遠さがある。アンディは何とも言えないショボい音のカッティングを繰り返す。ショボいと言えば語弊があるが、本当にショボい。彼のエフェクターの使い方が偏執狂じみているのだろう。
弾かない時には絶対弾かない。弾く時には「ちょっと弾く」。これがアンディかな?

『Wrapped around your finger』ではギターのヴォリュームが程よく、アンディのプレイを細かいところまで聴くことができる。ディレイかけた音がたまらない。正にアンディが弾かなければポリスはポリスでない。『Hole in my life』。There's a hall in my life.このような端的で恐怖の歌詞をよくスティングは書けるなと感心するが、この曲を支えているのは間違いなくアンディ・サマーズの単調なギターリフである。単調に弾かなければ闇は見えて来ない。
ギターが彼の体の一部分になっていることは確かだ。友人のZ氏が言ってたのだが、大東亜戦争の頃のなんとかというゼロ戦のパイロットは、機体の先端が自分の頭で両翼が両手そのもの、というほどに乗りこなしていたそうだ。これは人馬一体よりもすごい。人馬一体というのは、少しは馬にも左右される部分があるだろう。しかしゼロ戦やクルマや単車、ギター、ドラムというものは無生物。エキスパートたちは自分の身体の一部にすることが可能なのだ。



スチュワート・コープランド (Stewart Copeland、1952年7月16日 -)

stewart-copeland.jpg

偶然ながら、私はコープランドと誕生日が同じ。蟹座だ。
このアトランタのコンサートでのスチュワートのプレイは超絶と表現する他ない。
卓越したフィジカル。誰もやらないドラミング、『しか』やってない。
何て偏屈でオカシなドラム。何て右脳に突き刺さってくるドラム。
大学生の頃、このビデオの冒頭を見たときの興奮が忘れられない。

 ~続々と会場に集まるアトランタ市民。レゲエっぽい曲がバックに流れ、音量を増していく。うす明るい、独特の雰囲気の会場。3人が何気なく登場。ド派手な衣装のスティング、「Oh, Atlanta」(やあ、アトランタ)、、「How do you feel?」(調子はどうだい?)、、1曲目の『シンクロニシティ』の自動演奏のシンセのイントロが始まりいつの間にか大音量に達している。「So Let's Go!......One Two Three!」会場の歓喜は頂点に達する。ベースとギターとドラムが同時に、思いっ切り最初の音を出す。~

この時のスチュワート・コープランドのドラムを叩く姿が、恐ろしいほどにCOOLでEXCITING。アスリートのような肉体。殴られたらたまったもんじゃない。5mくらい吹っ飛ばされるな。
トリオの編成で、ここまで練られた楽曲をライブで再現しようと思えば、通常ドラムはデイヴ・ウェックルまでいかなくとも、派手に、手数(てかず)多く叩きたくなるものである。しかしスチュワートはそれを一切やらない。いつものポリスのアルバムで聴くことのできる、いわばスカスカのドラム。(スカスカというと「軽い」という誤解を与えそうだがそうではない)
素晴らしいのはアルバムのプレイと全く違い、全てがアドリブプレイということ。ここが例に出しては悪いが日本のスクエアとかB'zのライブとの最大の違い。日本のミュージシャンは進化していると思う。しかし【ライブをプレイヤー全員がアドリブでやる】、っていう所に一歩踏み出さない限り、ある意味「柵の中に飼われてる羊」のままなのだ。簡単なこと。ライブはその場で演奏する。自然に思うままにスタジオ・レコーディングとは異なるプレイをすれば良いのだ。それしないと、いつまでたっても日本の聴衆の耳が育たないんじゃないかと思う。毎回毎回のライブで、ホテルの受付のねえちゃんが同じ言葉を繰り返すように、プロのミュージシャンが同じように演奏するのは馬鹿げたことであるから。

さて、コープランドのプレイで注目すべきは、スティングのベースとの絡みである。スティングのベースプレイはテクニカルでそんなに重くはなく、一種トリッキーだ。通常ベースとバスドラムが同時に鳴ると、パンチのある音程が出るという結果が出るわけだが、スチュワートのバスドラムはベースのアタックを見事に外しまくり、たまに合わせる。しかもその場でランダムに行われるから、聴衆は期待を裏切られ続けるわけだ。(痺れるような不快感)当然ながらバスドラムとベースのアタックが一致した時の感激は大きくなる。この合わせたり合わせなかったり。彼のセンスには脱帽。そして何と『King of Pain』の冒頭ではバスドラムは全て拍のウラに入る。こんな普通のテンポの8ビートの曲で、バスドラムウラ打ちを、しかも延々とやる閃きは、天性のものだけではないと思う。数々のセッションを繰り返し培われるもの。
『Tea in the Sahara』ではベースの弾く2音目だけにバスドラムを鳴らしている。今回再び見て初めて気付いた。これがどこかにも書いたが、不快と恍惚のはざまなのだ。学生時代に私は迂闊にもここに気付かなかった。再び聴けば、何かしら新たな発見がある。それがスティングがインタビューで言っていた「バンドの深さ」なのだろう。彼は「他のパンクムーブメントで生まれたバンドは殆ど消えてしまいましたが・・・」という問いかけに、「深さが足りないのだと思う。一時的に有名になるのはとても簡単だ。でも聴き続けられるには僕たちのバンドにあるような深さが必要だと思う。」とスラリと答えていた。

「3年でビートルズの全ての記録を塗り替える」と豪語してデビューしたポリスは、5枚のアルバムを世に送り出し、6年弱で解散。スティングは辣腕のブラック・ジャズ・ミュージシャンを起用し、ソロアルバムの製作に入る。やっぱしポリスの後期であそこまでいっちゃうと、ジャズの方に舵を取るのは自然の成り行きかも知れない。
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